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第175回丸の内Square Academy Seminar のお知らせ
Muscat、葡萄の房のようにたわわに実ったMuscatには、悪い鳥も良い鳥もこれをついばみにくる甘いMuscatだ。
何故ならこのMuscatという葡萄の木は、 Hormuz海峡を通るIranの潜水艦の動きを完全に把握できるのみならず、逆に米軍にその基地を提供し、第五艦隊がHormuz海峡に展開することを助けている。
そして2019年7月1日には、Jerusalemは、Muscatとの秘密協定をre-activateしているのである。
Muscatは、完全にJerusalem及び第五艦隊の利益代弁者の外観を呈しているが、実際はTehranとの地下水脈での緊密なback channelを形成しているのである。
この写真は、2018年10月にMuscatでOmanの最高実力者Sultan QaboosとNetanyahuが固い握手をしているsceneである。
しかし、Muscatこそ、湾岸諸国の先頭を切ってPalestineとの外交関係を樹立すると宣言している国家、Omanの首都である。
Israelにとって、Iranは国家の脅威であるが、同様にShia派Iranが勢力を拡大することはSunni派の湾岸諸国にとっても脅威であり、この点に於いてIsraelと湾岸諸国とは利害を共通にする。そしてその湾岸諸国の中でIsraelとの正式国交樹立の可能性が最も近いと言われているのがMuscatのOmanである。
さてそのMuscatのOmanだが、実はそのMuscat葡萄の根をTehranにも地中深く伸ばしており、Tehranの水をその根から吸い取り、葡萄の木の成長水分としているのである。これを知ってWhite HouseもJerusalemのNetanyahuも、そしてSunni派の湾岸Arab諸国もMuscat葡萄の房に吸い寄せられる鳥の如く寄り付いて来ているのである。
2019年5月14日、Americaの国務長官PompeoがOmanの国家元首、Sultan Qaboos Binと密かに長い国際電話をしているのである。
つまり、Americaの国務長官Pompeoは、Omanの国家元首Sultan Qaboosに依頼して、Tehranに秘密外交使節ならぬ、Omanの外務大臣を2018年5月20日、代理で派遣したのである。その外務大臣の名前は Yousuf Din Alawi Bin Abdullah。
敵対国同士が表立っては会話は出来ないが、back channelとしてTehranもWhite HouseもOmanに仲介を依頼したのである。
2019年5月20日、Trump大統領はIranに対する軍事攻撃の中止を発表しているのである。
この事から見ても、MuscatのIranとAmericaを結ぶ地下経脈茎の見事なback channelが機能していると言わざるを得ない。
Omanは、AmericaとIranとの地下経脈を繋ぐback channelとして機能する以前から、イギリスとIranとのback channelとして機能していたのである。Americaはその歴史を引き継いだにすぎない。
さて、ここで見逃せないのがイギリス海軍の動きである。イギリス海軍は2019年OmanのDuqmにイギリス最大の空母Queen Elizabeth及び、空母Prince of Walesの基地を確保する協定書に調印した。ここDuqmはHormuz海峡が閉鎖されてもIndian Ocean にイギリス海軍が展開できる位置にあるのみならず、Omanにとってもイギリスの力を借りてこのDuqmをOmanのIndian Ocean全体へのantenna基地にする計画であり、イギリスの財政援助でここに鉄道を敷設する予定である。
しかもイギリスはこのDuqmに巨費を投じて石油精製設備を建設する。イギリス海軍のlogistic baseを建設するのだ。
Hormuz海峡に関してイギリスがIranに対して極めて強い立場にたてる位置にあり、しかもイギリスがOmanを地下水系back channelとして使ってIranと交渉出来る立場にあるのは、実はGibraltarを支配しているからである。
Gibraltarこそ、IranがSyriaを経由して地中海に展開する事が出来るHormuz海峡とSyriaを結ぶ海上routeのCheck Pointにあり、またIranがその石油を地中海経由でSyriaやLebanonの親Tehran国家に売却できるのもGibraltarをそのtankerが通過できることが条件となる。
ここをイギリスがMuslim国家Moroccoの協力なく、実質的に閉鎖する事によりHormuz海峡におけるIranの支配を減殺できるからである。
日本の安部のように単にTrumpとIranの首脳との両方の面識があるというだけでは外交的仲介能力は全くない。これが国際政治の現実である。
イギリスのようにIranがHormuz海峡でイギリスのtankerを逋脱したら、逆にGibraltarでIran向けのtankerを逋脱するという軍事的能力がなければ、政治的仲介役は無理なのである。Iranとの交渉仲介能力があるのは、MuscatとDowning街10番の二者だけである。永田町は全く及びでいない。
イギリスの力はGibraltarを支配する事にあり、Muscutの力はHormuz海峡をIranと分けている点にある。
MuscatとTehranの関係は深い相互信頼関係に結ばれており、その歴史はIran国王Shāhの追放のIran革命の時にまで遡る。
一方、MuscatのArab諸国内対立史における沸点緩和の地下茎としてのback channelの役割は、実は1980年代のIran Iraq戦争の時にも大きく機能したのである。MuscatはAyatra Khomeini 及びSaddam Husseinのback channelとして、大いにその役割を発揮したのである。
なぜOmanはIranにこのような強いback channel 交渉力を持っているのか。このMuscatのIranへのback channelとしての機能力は言うまでもなくHormuz海峡を分け合っているという軍事的な優位性からきている。
それはいざというときにTehranはOmanの協力なしにはHormuz海峡を機雷閉鎖できないという最も極端な事態が想定されているということのみならず、Hormuz海峡でIran領海侵犯を理由としtankerをIranが逋脱するにもOmanの協力なしには実質上不可能であるからである。
話はこういうことだ。tankerがIranの領海を侵犯したという理由でIranの高速艇がtankerを逋脱する為には、そのtankerがIran海域を通っていなかったとOmanが発表すればIranの逋脱根拠が瓦解するからである。つまりOmanは沈黙をすることによって大いにIran側に貢献することができる立場にあることをOmanもIranも十分わかっているからこそ、IranはOmanのback channel交渉力を尊重せざるをえず、またOmanはIranにたいしback channel交渉力を発揮できるのである。
Hormuz海峡というのは不思議なところで大型tankerが通るのには十分な水深を持つが、潜水艦が探知されない深さに潜るには浅すぎるのである。しかもStrait of Hormuzの海流は極めて速い点が、submarineの戦略的展開を困難にしている。
Hormuz海峡の水深は最深部で40mしかない。先にも述べた通り、これは大型tankerには十分な水深だがsubmarineには浅すぎる。
おそらく、Strait of Hormuzは世界でも最も潜水艦作戦の展開に困難な場所と言ってよい。浅い、海流が早い。 浅いがゆえに上空から見つけられる、海流が早いがゆえに水中操船が困難になる。そこで古いRussiaのKilo級潜水艦をIranは他の潜水艦にrenewalする必要が迫られていた。
Strait of hormuz の海流は潜水艦の通る深度では極めて速くIranの持つKilo級潜水艦の水中操船を非常に困難なものにしている。
このIranの問題点を解決したのは北朝鮮製の小型潜水艦である。Iranは今までのところ少なくても何隻もの北朝鮮製小型潜水艦を北朝鮮から購入し、Hormuz海峡に実戦配備している。
Iranは3隻のRUSSIAから購入したKilo級潜水艦を保有している。更に、北朝鮮から購入した小型潜水艦も保有している。Kilo級潜水艦のStrait of Hormuzにおける役割は、機雷Mineの付設である。
Kilo級submarineは、魚雷torpedoを18本、機雷Mineを24個、そしてcruise missileを積載している。
Iranは独自の潜水艦を建造中と言われているが、Hormuz海峡の浅さ、狭さから言うと、北朝鮮製のMini submarineがHormuz海峡を支配する強力な武器になっている。
この北朝鮮製のMini潜水艦はGHADIR955、GHADIR942と言われStrait of Hormuzのような海流の早い、しかも浅い海域の潜水艦戦略展開に適している。調査ではRussia製の大型Kilo級潜水艦3隻のほかに、Tehranはこの北朝鮮製のMini潜水艦12隻を実戦配備してるといわれている。
むろん実戦配備先はHormuz海峡を中心とする。
さて、Hormuz海峡の水深は、25mから40mである。これはsubmarineにとっては非常にやっかいな浅さである。
この浅さだと、上空の飛行機から容易に発見される恐れがある。更にそのうえ、Strait of Hormuzの水中の海流が極めて速く、submarineにとっては操船を難しくする。
一方、イギリス領のGibraltarが地中海の栓とも言われる。Gibraltar海峡の幅は14.3km。最深部の深さは900mもある。
このGibraltar海峡は、水深は十分だが潜水艦が通るにはやっかいな海底の丘、"Camarinal Sill"がある。潜水艦はこれにぶつからないように通らなければならない。
演題: 「Strait of Hormuz海峡」
日時:2019年10月4日(金)12:00-13:30
13:30~同じく学士会館内のレストランLatin(1階)で講師の先生を囲み懇親会を開催(昼食代は各自負担)
場所:学士会館 310号室(東京都千代田区神田錦町3-28 電話:03-3292-5936) https://www.gakushikaikan.co.jp/
会費:丸の内Square Academy Seminar会員無料 /TechnionFriends、 Friendsからは何名でも無料 / Technion Junior +Plus 無料 / Technion Junior お一人様3,000円/ 一般 お一人様4,000円
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