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第171回丸の内Square Academy Seminar のお知らせ
Technion Japan 主催第171回丸の内Square Academy Seminarのお知らせ「Litium Ion 電池は1分で充電できる --- 嘘が"まこと"になるInnovation」
世界では急速に車のEV 化が進んでいるようですが、果たしてそのEV を支える Lithium ion 電池はどこまで進化したのか、そしてどこまで進化するのかについて我々はそろそろ正確な知識を持つ時期に来ていると思われます。
Lithium ion 電池は元々SONY が開発した電池形態ですが、その後Panasonic がその大量生産に成功し、現在はTesla に搭載されています。しかしそのLithium ion 電池の電池容量とCharge 時間を短縮させる為の技術開発は現状どこまで進んでいるのか、そしてどこまで今後進むのか、がEV 普及の決め手になると思われます。
ガソリン 車ですと満タンで500Km、600Km 高速道路を走れます。またGas Stationで満タンにするのに約3分程度だと思われます。Lithium ion 電池がこれに追いつくのか、ということについて、実は今後の自動車の全自動化、Autonomous Car の普及と相まって、この問題が喫緊の課題となっています。
実は10年ほど前にIsrael のある起業家(Better Place 社のShai Agassi, CEO )が日産のCarlos Ghosn 氏と当時のIsrael 大統領Simon Peres に会ってIsrael ・Carlos Ghosn の間で立ち上げることが決まったEV充電時間1分というStart-up Project がありました。それは車載搭載のLithium ion 電池を車両本体価格から切り離し Better Place 社の grid network のasset として電池ごと1分間で交換するsuper-grid の技術開発を実現したStart-up です。しかし、このStart-up もその後Lithium ion 電池の充電時間の短縮化の進展の技術開発の速さに押されて消滅してしまいました。
私 石角完爾はこの話をCarlos Ghosn氏から直接聞いた時に、これだと膝を打って共感しました。
実は私はCarlos Ghosn 氏が寄付をしてOxford大学のNissan Institute of Japanese Studies 研究所の設立をした時から縁があり Contactがありました。
要は、最も価格が高く、消耗が激しいLithium ion 電池を車両Maker の車両本体価格から切り離し、Better Place社の所有とし、自動車の運転者/所有者はBetter Place 社のLithium ion 電池を借りて使用料に応じて電池使用料をBetter Place社に払うという事業化構想です。
その為Lithium ion 電池の取り替え時間を約1分間に短縮する技術開発をAgassi氏は行いました。Carlos Ghosn氏が共感したのもその技術です。
さて、このlithium ion電池の基本となる金属のcobaltの生産だが、実は地球のある一点に偏っている所に埋まっています。それはAfricaのDemocratic Republic of
the Congoの"KATANGA" province という所に何と世界のcobaltの約半分が埋まっているのです。そして、Congo共和国全体でいうと、世界のcobalt生産の60%となります。
そのCongoのcobalt生産をほぼ独占しているのが、中国企業のCongo Dongfang Mining International (CDM). という会社です。Congo Dongfang Mining International という会社は、「Zhejiang Huayou Cobalt Company Ltd (Huayou Cobalt) 」という巨大中国企業であり、そこで生産されたcobaltが全世界のiPhonne等のlithiumion電池に供給されているのです。
かくして、Congoは内燃機関時代のSaudi Arabiaにとって代わる電気自動車時代のSaudi ArabiaならぬCongo共和国、となるのです。
しかもlithium ion電池の充電時間の短縮、及び走行距離の増長の研究に関してはMITのlithium ion研究室の天才中国人科学者、Yet-Ming Chiang がLead しています。日本は全固体型Lithiunm ion 電池で何とか対抗しようとしているが、そもそものCobalt の生産であるCongo共和国の採掘権を中国が握っており、しかも研究ではMIT の中国人科学者が先行している状況で、日本が果たしてどこまで技術的優位を保てるのか、その点についてご講義いただきます。
lithium ion電池は全固体型電池であれ、液体型であれ、cobaltを使うことには変わりがありません。そのcobaltの生産は先に述べたようにAfrica Congo共和国に一極集中しており、そこは中国企業が完全に支配しているcobalt鉱山です。一説によると、世界のcobalt産出の90%近くは中国企業が支配していると言われています。従って将来、中国が安全保障の観点からcobaltの引き渡しを日本に対して拒否することは十分考えられます。さりとて、燃料電池、水素を使う燃料電池なら良いかと言うと、今度は燃料電池は白金を使います。白金は南ア共和国に偏在しており、ここも中国企業が密かにその支配の手を広げている鉱山です。
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2018/5031cf98b023cbd4.html
そこで今回はこのLithium ion 電池について詳しく取材され、深い造詣をお持ちのJournalist の永井隆氏に語っていただくことにしました。
ちなみに私、石角完爾と永井氏とは今から何十年も前の話になりますが、自動車部品Maker市光工業の社長解任内紛の時の担当弁護士として石角完爾が兜町記者Clubで何度か記者会見をした時にお会いしておりました新聞記者の方です。
記
日時: 2019年7月1日(月曜) 12:00~13:00
30分のPresentation/30 分のDiscussion/その後13:00 から、同じく学士会館内のレストラン、ラタン(1階)で講師の先生を囲み、懇親会を開催
場所: 学士会館309号室
(東京都千代田区神田錦町3-28 電話:03-3292-5936)
会費: 丸の内Square Academy会員 無料 / Technion Friends Friendsからは何名でも無料 / Technion Junior +Plus 無料 / Technion Junior お一人様3,000円 / 一般 お一人様4,000円
講師: 永井 隆 氏
講演内容: 「Litium Ion 電池は1分で充電できる --- 嘘が"まこと"になるInnovation」
<プロフィール>
1958年生まれ。群馬県桐生市出身。明治大学経営学部卒業。東京タイムズ記者を経て、92年フリーとして独立。現在、雑誌や新聞、ウエブで取材執筆活動をおこなう一方、テレビ、ラジオのコメンテーターも務める。著書に『移民解禁』(毎日新聞出版)、『EVウォーズ』(日本経済新聞出版)、『アサヒビール30年目の逆襲』(同)、『サントリー対キリン』(同)、『人事と出世の方程式』(同)、『ビール最終戦争』(同)、『ビール15年戦争』(同)、『リストラに克った』(同)、『技術屋たちの熱き闘い』(同)、『究極に �うまいクラフトビールをつくる キリンビール異端児たちの挑戦』(新潮社)、『国産エコ技術の突破力』(技術評論社)、『技術屋たちのブレークスルー』(プレジデント社)、『「軽」ウォーズ戦陣訓』(同)、『現場力』(PHP研究所)、『敗れざるサラリーマンたち』(講談社)、『一身上の都合』(ソフトバンク クリエイティブ)、『「人事破壊」後』(徳間書店)、『得な資格 損な資格』(廣済堂出版)など多数
丸の内Square Academy主宰 石角完爾
(千代田国際経営法律事務所 代表弁護士・弁理士)